ひともをし、ひともうらめし

鮮度のいいオタクが跳ねる様子です

おたくの就活レポ

おたくが就活一段落したので振り返りを書こうと思います。
下記はあくまで個人の意見と感想なので、参考にしたりしなかったりしてください。
 

自分について

・私立文系の現場おたく
・サークル無所属
・留学経験なし
・アルバイトは塾講師
・語学はTOEIC(800↑)と二外で取ってた言語の検定2級

ただしロクに喋れない。英語はイギリス行った際に売店のレジで「この人(店員)なんて言った?」と脇の友人に聞くくらいにできない。ちなみに「袋要りますか?」だった。
・その他資格:図書館司書、運転免許
・目下のところ好きなのは舞台と映画と本と昭和アイドル。歴史やらミリタリやら幅広いジャンルに節操なく手を出してきた。
・やたら凝り性で推しについては地核まで掘削する。
 

就活の軸・志望業界

とにかく福利厚生がちゃんとしてるところ。完全週休2日で年間休日120日以上で月残業30時間以内。首都圏勤務で全国転勤なし。営業は嫌なのでできれば事務職。大手じゃなくていい。
よく「エンタメ好きならそういう所や出版社とか受けないの?」と聞かれたけど、非現実に逃避するための趣味が「仕事」という現実になってしまうのが嫌だった。就活中に劇場を運んでも、そこが気分転換の場所ではなくまさしく就活での「御社」になってしまうのが恐ろしかった。逆に「好きなことに携わりたい」という人も周りには居たのでこの感覚は人それぞれだと思う。
でも私は好きなものとそうでないものへの熱意の落差が激しいので、「好きなジャンルは仕事にしたくない、でも他の業界にさっぱり興味がわかない」というのでわしゃあどの会社行ったらええねん!! と大迷走が始まる。社会貢献とか1mmも興味ねえ……となったが、なんとか福利厚生で良さげな会社を見つけてはその企業たちに共通しそうなハリボテの軸を練り上げた。
見た業界
出版、印刷、金融(地銀、信託銀行、信販、クレカ)、エンタメ、建築、物流(海運、陸運)、鉄道、小売、IT、メーカー(文房具、半導体)、食品、保険(生保)、官公庁 など
 
とにかく雑多。だいたい1~2社ずつ。正直研究というほど業界研究はしてないし、業界で絞っていなかったので別に研究しなくても大丈夫だったなという個人の感想。
先述の通り志望業界が全然決まらず迷走したが、説明会はひとまずいろんな業界で目についたところ聞きまくったのは良かったと思う。情報量は大事、坂東は英二
 

ES

先人の知恵に頼る(ありがとう各種サイト)。
私は添削してもらったことないけど大手出すとかならしてもらったほうがいいと思う。結論→原体験→自分の成し遂げたいこと→御社ならこういうことができる→こういう点で御社に貢献したい という流れで書いてはいた。
 

写真

インターン応募するときに証明写真機で撮った、のをめんどくさくて本選考になってもそのまま使いまわした。就活よりオタ活に金を使いたかったので……。特に選考に影響を及ぼした覚えもないので別にこだわりがなければ証明写真機で撮っていいと思う。
ただプロの写真屋さんの技術はすごいので映えたい人はそちらへ是非。

 

面接

勢いで受験した出版社以外は基本的に全部最終面接まで行った。わりと勝率は良かったと思う。意識したポイントとしては、
①エピソードを事前に洗い出して整理しておく
(何をしたか、そうしてそれをしようと思ったのか、課題は何だったのか、解決のためにどう行動したか、結果どうなったか、そこから何を学んだか)
→複数エピソードを出しておくと面接で想定していないエピソード質問が飛んできた時に「あのエピソードを使えるかも」と応用が効く。調理次第で一つのエピソードはガクチカにも挫折体験にも自己PRにもなる。
②「会話」であることを忘れないようにする
例えば、
・質問された時に「◯◯な経験ですね」などまず内容を復唱してトンチンカンな答えになるのを防ぐ
話し言葉で想定問答原稿を用意しておいて事前に練習。丸暗記しようとするのではなく、だいたいの流れを覚えて自分の言葉で話す
・一方的すぎる喋りにならないように1分を目安に話すエピソードをまとめておく
③話す内容には根拠をセットにするよう意識する
→自己PRは言わずもがなだと思うけど、他にも「◯◯についてどう思いますか?」「◯◯なとき、どうしますか?」というような質問にも「~~と思います。実際にこういう体験があって……」とつながった方が論理性あります感が醸し出せる。
④印象良く。ニコニコしとく
相手のオジサンがどんなに気に食わなくてもオタクの激強脳内フィルターで推しとかに変換する。
ただ「マッツ・ミケルセンとかが面接官で出てこねえかな~」と発言していたら友人は「マッツは好きだけど面接官で出てこられたら怖くて泣いちゃう」と言っていたので、推しフィルターも人による。
⑤素の自分で行く。ただし線引きは大事
嘘の人格作り上げて面接受けるのは私としてはおすすめしない。ボロが出る気がするので。もし仮にそれで内定が出ても会社とのミスマッチがあったら辛いと思う。
ただ「素の自分」についても「どこまで素を出すのか」というラインの線引きは大事だと思う。私は出版社の一次面接で「好きなことを仕事にできてとても楽しい」と語る面接官の前で「いや~好きなことを仕事にするの怖いなって思ってるところがあって~」と発言して落ちました。正直は大事だけど程度は見極めていこう。

正直私の場合、オタクエピソードが一般人には強烈(推し作品に最高で週5通っただとか、海外遠征したとか、趣味のためにバイト週6で掛け持ったとか)だったのか志望動機などがガバでも「おもしれー女」枠で面接通されてしまった気がしないでもない。あと大手はほぼ受けてないので競争率が低かったのもあるかもしれない。あまり参考にしないでほしい。
 
オタクへの面接特記事項
オタ活は立派なガクチカです。熱意を持って特定の物に打ち込めるのは才能だとお思う。
ただ、私が面接を受けた中で「興味のあるものにはすごく一生懸命なのが伝わったけど、興味のないものや業務にモチベーションは保てますか?」という質問は頻出でした。これに対する答えはしっかりと用意したほうがいいと思う。
あとオタクは1人で黙々と取り組む人が多い(個人差はあると思う)気がするんだが、チームワークの経験も聞かれることがあります。サークルでもバイトでもネタがあればそれでいい。私はサークル無所属・バイトは個人プレーだったので、友人と同人誌作った話をそれっぽくエピソードにしていました。チームの経験がない人間は合同誌作ればいいと思う(?)
 

最後に

ESや適性検査は別日でもできるが、その日の現場はその日にしか無い。

現場を犠牲にしてインターンの選考をこなしたら普通に落ちて「私の現場を返せ」と発狂したオタクの屍を超えてゆけ。就活はもちろんだけど今そのときにしかできないオタ活を大事にしてください。私からは以上です。